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初心者用 完全データ作成ガイド

黒色について

さて、次は応用編よ!印刷の黒色には大きく3種類の作成方法があるの。それぞれ特徴があるから状況に合わせて使ってね!

うへぇ~。まだあるの!黒色ならもうK100%でいいんじゃない??

そういうわけにはいかないの。右の図を見て!

3種類の黒色

あれ、薄かったり、濃かったりしてるよ。
スミベタってK100%なのに一番薄いよね。

そう!K以外のインキの量が関係しているの。
スミベタはK(黒)のインキだけだけど、それ以外はK以外のインクも使っているの。
だからKだけよりも濃く見えるのね。

それじゃあ、なるべくリッチブラックか4色ベタにしたほうがいいの?

一概にそうとも言えないわね。
それぞれ一長一短があるのよ。
「黒の印刷」はいろんな注意点があるから順番に説明するわね。

まずはスミベタについてね。
K100%で作成された黒を「スミベタ」というの。

C、M、Yはすべて0%なんだね。

スミベタの注意点は
★K100%のデータは、印刷時にすべてオーバープリント処理される
★ピンホールが発生しやすい
ことなの。

オーバープリント??

簡単に言うと「ある色に違う色を重ねる」ことね。
色を重ねるから、思ってもみない色になることがあるの。

オーバープリント処理されていない場合・されている場合

うわー、ぜんぜん違う色になってしまうね。

オーバープリントは使わないようにしてね。
でも、K100% の場合は自動的にオーバープリントになってしまうから注意が必要なの。
デザインによっては背景が透けているように見えちゃうのよ。

背景が透けています

背景が透けて見えちゃってるね。
どうして自動的にオーバープリントになってしまうの?

K100%は文字や線で使われることが多いからなの。
文字や線を見やすくするためにオーバープリント処理されるのよ。 だから、見当ズレ(紙の伸び縮みなどによる印刷のズレ)が起きても見やすいの。

オーバープリント処理あり・なしの場合

そうなんだね。

K100%のオーバープリントを防ぐ方法はこちらでも説明してるので見てね。
    →ブラックオーバープリントとは

スミベタのもう一つの注意点が「ピンホールが発生しやすい」ことね。
ピンホールっていうのは、 紙粉やインクカスの影響でインクがのらず、白抜けになってしまう状態のことね。

ピンホールのイメージ

どうしてピンホールが発生しやすいの?

インクをのせるチャンスが1回だけだからなの。
リッチブラックみたいにCMYKすべてのインクを使っていれば、 たとえKのインクがのらなくても、CMYのインクがのれば白抜けにはならないわ。

CMYKはピンホールが目立ちにくい

そうなんだね。

スミベタの特徴

次はリッチブラックについて説明するわ。

CMYKすべてを使って表現された黒をリッチブラックというの。
スミベタよりもしっとりした深い黒を表現できるわ。

ピンホールが分かりづらくなるんだよね。

そうね。 ピンホールが発生しにくい代わりに
見当ズレが起こりやすいのがリッチブラックなの。

そうなんだ。

文字や線、白抜き文字だと、ちょっとした見当ズレでもぼやけて見えるの。
読みづらくなってしまうから注意が必要ね。

K100%とCMYK各20%のイメージ

ほんとだね。

それと、インクの量が多いから
乾きにくく、ブロッキング(紙同士がくっつく)現象が起きやすいのも注意点ね。

どれくらいのインク量だとブロッキングしないの?

オススメは、C20%、M20%、Y20%、K100% の比率よ。
最大でも合計で250%は超えない方が望ましいわ。

わかったよ!

広範囲を黒く塗りつぶしたいときはオススメだけど、細かい文字や線には向かないの。
スミベタと上手に使い分けてね。

リッチブラックの特徴

最後は4色ベタね。

CMYKそれぞれの色を100%で作成した黒を「4色ベタ」というの。
インクの濃度が高すぎて乾かないから、
★色移りや裏移り(乾かないインクがほかに移ってしまう現象)
★ブロッキング現象
などが起こりかねないの。

せっかく印刷したのに色移りとかしたらいやだよね。

インクが乾かないと、納期が遅れてしまう可能性だってあるの。
文字やオブジェクトには4色ベタを使わないようにしてね。

4色ベタの特徴