印刷方法の特性
オフセット印刷、インクジェット印刷など、印刷方式を覚えたい!
この印刷方式ってなんだろう?と疑問に思う方に必見のページです。
オフセット印刷
オフセット印刷とはオフセット印刷機を使用して行う印刷方式です。
一般的に言う「印刷」とは、 「オフセット印刷」のことを指すことがほとんどです。
コピー機やレーザープリンタなどで使用されているトナーではなく、インク(CMYK)を使って表現します。
そのため、インクジェットプリンタやレーザープリンタよりも、写真や文字が精細かつ綺麗に印刷できます。
UVインクジェット印刷
UVインクジェット印刷とはプリントヘッドから液状インクを吹きつけた後、UV光(紫外線)を照射することでインクを瞬時に硬化させ、素材に定着させる印刷方式です。
フルカラーの写真やイラスト、ロゴマーク、グラデーションを鮮やかに再現できるのがUVインクジェット印刷です。
版が不要のため、小ロットでも安価で対応できます。
また、様々な材質・カラー・形状の商品へのフルカラー名入れが可能です。
箔押し印刷
箔押し印刷とは金属箔を高熱でプレスする焼き印のような印刷方式です。
皮やビニール、紙などの素材に適しており、一般的な印刷方法では表現できない金や銀の金属質な光沢のある仕上がりが得られます。ちょっとしたアクセントや高級感を出したいときなどに最適です。
シルク印刷
シルクスクリーン印刷(シルク印刷)とは、シルク(絹)の幕を枠に張って印刷する方法です。
現在はシルクは使用せずナイロン・テトロンなどの素材が使われています。シルク印刷の素晴らしさは、なんと言っても水と空気以外の物なら印刷が出来る事です。
写真など網の細かい印刷には不向きなので、紙媒体ではあまり使用されませんが、曲面の物にも印刷する事が出来ます。また、シルク印刷はインクの種類も豊富です。
インクが厚く印刷され、下地を完全に覆う事ができるので、耐久性にも優れています。
インクが厚いといっても他の印刷方法と比べてなので、気になる程ではありません。
シルクスクリーン印刷は幅広い分野で活用されています。皆さんも普段の生活の中で、知らず知らずにシルクスクリーン印刷と接してるはずです。
パッド印刷
パッド印刷とは、版にデザインの溝を掘った凹版を使用し、その版上のインキを、シリコン製のパッドに一度転写し、被印刷物に二次転写を行うオフセット印刷の一種です。
パッド印刷の特徴は、細かい図柄を平面から立体まで様々なアイテムに印刷することができることです。
シリコンパッドはやわらかく、押し当てるとその形状が被印刷物になじむため、曲面や、凹部の内側にも印刷できます。また、細線の再現にも非常に強く、細かい線もキレイに印刷することができます。インクの乾燥も早いため、多色印刷や、重ねての印刷も可能です。シルクスクリーンと並んで、印刷業界では有力な印刷方式の一つになっています。
オンデマンド印刷
オンデマンド印刷とは「要求があり次第に」という意味で、必要な時に必要な部数だけ印刷できる印刷方式です。
版を必要とするオフセット印刷と違い、データを直接出力するデジタル印刷機を使用します。このため短納期で、少部数を低コストで印刷することが可能です。ただし、オンデマンド印刷はトナーを使用しますので、インクを使用するオフセット印刷とは印刷方式が異なります。
同一データを印刷しても色や濃度など、全く同一の仕上がりにならず、また、一枚ごとの印刷位置に若干の誤差が生じるため、仕上がりギリギリのレイアウトなど精密なデザインには向いておりません。
グラビア印刷
凹版印刷の一種。版は規則正しく配列している細かい凹点からなり、これにインキを入れて印刷する印刷方式です。
微細な濃淡が表現できるので、写真画像の再現性の高さは、グラビア印刷の最大の特徴であると言えます。また、シリンダ(版)はクロムメッキ処理することにより、耐久性を持ち、印刷速度の速さとその耐久性から、大量部数の印刷に適しています。
シリンダに彫り込まれた図柄は、小さい凹型のくぼみから構成されていて、それらは「セル」と呼び、そこにインキが入り、フイルムに転写されます。グラビア印刷では、セルの大きさによって、フイルムに転写するインキの量(色の濃淡)をコントロールします。セルの大きさ、密度が高いと濃く、低いと薄く表現されます。
転写印刷
印刷が施されているフィルムを、印刷媒体にあて、熱源に押し付けることにより、フィルムに印刷された柄が媒体に移る印刷です。
昇華転写
昇華転写プリントは樹脂コーティングした表面に分散染料インクをインクジェットプリンタを使用して転写紙に印字し、その転写紙とプリントしたい媒体を合わせて熱プレス機にて加熱することにより、気化したインクが化学繊維の分子構造に入り込み(他の媒体では表面に定着)染色する印刷方式です。
版を作ることなく比較的手軽にプリントできるので小ロットからフルカラーにて作成できます。主な取扱い製品はTシャツ、帽子、マグカップ、エコバッグ等で、他の印刷技法では困難なフルカラー印刷(写真画像対応)が可能です。
デジタル転写
デジタル転写プリントは色数の制限が無く、フルカラーのデザインをプリントするには最適な転写プリントです。Tシャツなどの生地に直接印刷せずに、転写紙やフィルムに印刷してから、生地に圧着する印刷方式です。多色プリントがお値打ちに楽しめ、写真等のグラデーションのあるデザインもプリントできます。ただし、版代が発生するため、少数の印刷は割高になってしまいます。
何色使用しても値段が変わらない為、単色から写真画像や細かい柄、グラデーション表現に適しています。ナイロン、ポリエステル、トートバック、キャップといった素材にも印刷可能です。
凸版印刷
凸版印刷は、表面に凹凸のある版の山(凸)部分にインキを乗せて紙に転写する印刷方式です。
版の山(凸)部分にインキを乗せて圧力をかけて紙に転写するため、力強い輪郭のシャープな文字を印刷することが可能です。その反面、紙に直接圧力がかかるため、紙にシワが寄ったり、印刷面にへこみが付くことがあり、小さい文字などもつぶれてしまう可能性もございます。
また、版面の高さが一定なので、写真などの連続階調表現はあまりきれいに再現することができません。単色での印刷がオススメです。
フレキソ印刷
表面が平滑でない被印刷物への印刷に適した印刷方式です。
版式としては凸版印刷で、版材には柔軟性のある樹脂板やゴム板(フレキシブルレリーフ)が使われます。印刷機は専用の輪転機が主で、印刷後にインラインでさまざまな加工ができるようになっています。ダンボール、紙袋、牛乳パックなどの紙器、封筒などの印刷が主な用途ですが、シール・ラベル、軟包装等フイルム、建材ほかへの印刷にも使われます。
地球環境に優しい水性インキやUVインキが使えるので、グラビアに代わる印刷方式として評価が高まっています。